正岡子規
- 俳句をものするには空想に倚ると写実に倚るとの二種あり。初学の人概ね空想に倚るを常とす。空想尽くる時は写実に倚らざるべからず。写実には人事と天然とあり、偶然と故為とあり。(俳諧大要)
- 写実ほど面白く作りやすきはなかるべし。空想の陳腐を悟り写実の斬新を悟るまたこの時にあり。(俳諧大要)
高浜虚子
- 写生ということはこの自然を偉大とし創造的とし、変化に富んだものとする信仰の上に立つのであります。すなわち我等の小さい頭ではとても新しい変化のあることを考え出すことはできない。変化のある新しいことを見出すのには自然を十分に観察し研究する必要がある、この自然の観察研究からくる句作法を私共は写生と呼んでいるのであります。(俳句とはどんなものか)